スタッフの海老です。
今回は、ローマ人が発明したコンクリート、ローマン・コンクリートについて述べたいと思います。
ローマ近郊には、ポゾナラと呼ばれる火山性の土が採掘され、この土に石炭と水を加えたモルタルを割り石やレンガ屑とともに混ぜたものがローマン・コンクリートです。
ローマ人は、このコンクリートを組積造と組み合わせて用いました。
現代では、木製の型枠にコンクリートを流し込み、コンクリート硬化後に型枠をはずしますが、ローマでは、組積造の薄い壁を型枠としてつくり、ここにコンクリートを流し込んだのです。
コンクリート硬化後、組積造部分は永久型枠として残り、構造体の表層部を形成しました。
この表層の上に外装が施されるのですが、どのように施されるのかは、また次回説明させていただければと思います。
上の写真は、パンテオンの外装が剥ぎ取られ、組石造の表層(内部はコンクリート)をなすレンガが露出している。