こんにちは、スタッフの山中です。
先日、三重県鳥羽市にある、内藤廣氏設計の鳥羽市立海の博物館へ行ってきましたので、ご紹介します。
写真は展示棟です。船の骨組みを彷彿させる木造大架構は、内部に柱のない大空間を作り出しており、迫力に驚かされます。
船や漁具といった、スケールの大きい展示品が余裕をもって収められており、木の架構そのものが展示品と共存しているような印象を受けました。
こちらはPCa(プレキャストコンクリート)で造られた収蔵庫です。
PCaは、コスト削減や大空間の構成、さらに調湿・調温の安定性など、さまざまな課題を考慮した結果、選ばれた構造とのことです。加えて、収蔵庫内部には三和土が敷かれており、調湿効果をより安定させる工夫も施されていました。
展示棟は、「見せる場」としての木架構、収蔵庫は「守る場」としてのPCaで構成されており、どちらも大空間でありながら、対象的な要素が非常に面白かったです。建物として役割の違いが空間の性格や、素材の表情にあらわれているのを感じました。
皆さんも是非、この空間体験を味わってみてはいかがでしょうか。