コンクリート打放しの家
- 愛知県豊橋市
- 竣工年:2005年/敷地面積:627.4㎡/延床面積:353.53㎡(106.94坪)
構造・規模:鉄筋コンクリート造2階建 前職担当物件
雨に濡れずに移動できるビルトインガレージ
本体横に付随しているビルトインガレージは、内部にて直接門扉奥のアプローチエリアに接続しています。
屋根のあるエリア内での動線なので、雨の日も気にせず外出、帰宅ができます。
広いプライベートガーデン
裏側には高い塀に囲まれた広いプライベートガーデンを設けています。
視線を気にせずに親子のキャッチボール等を楽しむことができます。
また高く取り囲んでいる塀は防犯機能も併せ持っています。
屋根の蓄熱を軽減するアルミフィンルーフ
鉄筋コンクリート造の建物は、太陽光を浴びた屋上スラブが蓄熱してしまい、日中のみでなく夜まで室内に放熱して、特に2階が暑くなってしまうというデメリットを持っています。
これを改善するため、屋上スラブ上にアルミフィンの層を設けています。
太陽光をある程度反射させ、またアルミ自体の蓄熱は、下部に空気層を設けることで、熱伝導に対しては、屋上スラブから離して浮かせることで、室内への熱の影響を軽減しています。
低く抑えたアプローチ通路
門扉から玄関扉への通路は、あえて天井ルーバーを低目の高さに設置しています。
抑えられた天井高のアプローチ通路から、吹抜のある開放的な玄関ホールに入った時に受ける感覚の落差を大きくすることで、より吹抜空間の効果を高めるよう意図しています。
自然光の入るアプローチ通路
アプローチ通路は天井高を低く抑えていますが、暗くならないよう天井から自然光が入るよう計画しています。
アプローチ通路上部は、ちょうど2階のベランダにあたります。自然光をベランダの床下に導き入れるため、人が載ることのできる床用ガラスブロックを採用しています。
吹抜のある玄関ホール
低く抑えられたアプローチ通路から、玄関ドアを介して中に入った途端、一転して天井の高い開放的な玄関ホールに出ます。
吹抜上部にはハイサイド窓が、突き当たりの正面は光庭が見える一面ガラス張りの壁があり、光と風が充ちる快適な空間となっています。
視線を通すストリップ階段
吹抜ホール内にある階段は、奥の光庭への視認性を妨げないように、蹴上のないストリップ階段としています。
コンクリート壁に直接刺さっているようなディテールを採用することで、使用するパーツを減らし、かつ手摺の桟もワイヤーとすることで、できるだけ存在感がなくなるよう意図しています。
個性的なギザギザ天井
2階床のスラブは、梁を見せないよう配慮し、ヴォイドスラブを採用しています。
ヴォイドをつくる筒の位置に合わせて、ギザギザ形状の型枠をつくり、コンクリートを流し込みました。
その結果、陰影が美しいきれいな天井が出来上がりました。
吹抜と光庭を介して光と風と開放感を
矩形の平面プランは、中央エリアが暗くなったり、風が通りにくかったりするので、その中央エリアに吹抜を設け、吹抜上部のハイサイド窓から光と風を導き入れています。
また玄関に入って正面の壁に、光庭に面した大きなガラス張りを設けることで、中央エリアに生じがちな閉鎖感を払拭しています。
1枚の壁を、内外共コンクリート打放しにすると断熱材(内断熱)を入れることが難しいので、内壁をコンクリート打放しとする場所は、外壁沿いを除く壁としています。