傾斜地に建つ家
- 名古屋市千種区
- 竣工年:2015年/敷地面積:191.25㎡/延床面積:311.64㎡(94.27坪)
構造・規模:混構造(鉄筋コンクリート造+木造) 地下1階+2階建
直線と面で構成される端正な顔を持つ家
傾斜部分に差し込まれている地下空間を合わせると、道路側のから外観は3層分の高さがあります。
各階を分けて考えるのではなく、全体を一つのヴォリュームとして捉えてデザイン整理を進めました。
モダンなデザインをご要望されていることは感じ取っていましたので、三角屋根よりは、フラットな線と面で構成されるような端正なファサードを目指しました。
ボックス形状とする選択肢もありましたが、当初より地階をガレージとすることが決まっており、幅の広いシャッターやオーバースライダーが前面に見えてくることを外観上どのように扱うかに注意を払い、結果、単調な外観ではシャッターに目が行ってしまいがちなので、複数の要素によって構成される顔をつくることとしました。
さらには構成要素をずらすことで、スキマや奥行きを生み出し、その陰影が奥深い表情を醸し出すことを意図しています。
広い半地下のビルトインガレージ
傾斜地であることを活かして、地下の部分に4台が駐車できる広いビルトインガレージを設けています。
その上敷地を有効に用いるため、前面にも駐車スペースを確保することとしました。
建物を奥の奥、裏の道路際まで差し込むようにレイアウトすることで、前面にもさらに3台停めることが可能となり、計7台分の駐車スペースを確保することができました。
フォトギャラリー
- 江川竜之建築スタジオを選んだポイントはどこですか?
- ①江川先生の作品が、私の希望する雰囲気に近かった。
近かったといっても、漠然としたもので、フィーリングとゆうか、江川先生の作品が、偏ってないようなきがして、色々なパターンを作れる方ではないか、引き出しが沢山あるような方だと思ったので。
②良い意味で、先生が設計士っぽくなかった。
一番最初にお会いした時、まず自分の意見やコンセプトを押してくるのではなく、私達の意見を始めに聞いてくださった。 - 家づくりを進めていくなかで楽しかったことは?
- 打ち合わせを重ねて行くなかで、少しずつ形になっていったこと。
- 家づくりを進めていくなかで大変だったことは?
- 施工業者を選定するとき、です。何を基準に選ぶべきか、わからなかった。
- 家づくりを進めていくなかで意外だったことは?
- 案外、迷う時間が あったこと。
- これから家づくりをする方へアドバイスをお願いします!
- 毎日使う場所や物は、やはり機能や使いやすさを重視したほうが良いと思います。
2枚のL型板で包み込まれる家
ホワイトとブラウンの2枚のL型壁でそっと包み込むようなつくりとしています。
防犯機能を高めたいというご要望により、侵入しやすい大きな開口はつくらないように計画しました。よってブラウンの壁に開けた正方形のガラス窓はFIX窓としています。
玄関ドアの位置も外部からは分かりにくい位置にレイアウトしています。玄関前が死角となってはいけないでの、防犯カメラを設置しています。
外廻りに大きな開口がない分、L型壁と本体との間に空間を設け、そのスキマから居室に採光や通風を確保するように計画しています。
ブラウンの壁はその一部が斜面に飲み込まれおり、建築は大地の一部であることを表しています。